フィリピンが世界に誇る、ボクシングの歴史的チャンピオンのマニー・パッキャオがついに負けた。微妙というか、ほとんど勝っていた試合だったのに、2対1の判定で負けて、タイトルを失った。
このマニー・パッキャオという人、フィリピンばかりでなく、世界的なヒーローですな。 ラスベガスの会場が常に満員で大熱狂。 戦績を見ても、伝説となりうるボクサーです。 なおかつ、この人の生い立ちが、極貧の家庭に生まれて、少年時代は路上で物売りをしていたらしいのです。 それがフィリピン人のサクセスストーリーとして、フィリピン人の崇拝をよび、まさに国民的ヒーローです。
私は、プロレスおたくであって、真面目に殴りあうボクシングなんてのは、全く興味無しなんですが、複数の人から、パッキャオの試合について意見を求められました。
私の答えは。。。
『今回は初めからパッキャオが負けると思ってた。』
というものです。
これがフィリピン人の反感を呼ぶ呼ぶ(笑)。
BAKIT!!! (何故!!!) と詰め寄られます(笑)。
私には根拠があるのです。プロレス的、物の見方です。
ボクシングは興行。 いいですか。 興行なんです。
試合のストーリーがどこまで決められているかは別問題。 プロレスもボクシングも相撲も興行なんです。 興行とは客商売。 観客が一杯入らないとどうしようも無いのです。 アマチュアのオリンピックじゃないのですから。
思い出すのがパッキャオの前回のタイトルマッチ。この試合は、今回とは逆で、パッキャオが判定勝ちで、その微妙な判定ゆえ、フィリピーノからも疑問が上がったほどでした。 パッキャオは本当に勝ったのか? もう力が衰えたのではないかと。。。。。
その時新聞に書いてあった、興行面からの意見。 パッキャオの試合がエキサイティングじゃなかった、そろそろ引退すべきか、リマッチをやっても会場一杯の観客は見に来ないのではないか。。。。。。。。。
こんな論調でした。 私のプロレス頭は、興行のエースとしてのパッキャオの正味期限は切れたのだなと、次回はパッキャオが負けて、次なる時代にバトンがわたるな、、、とこう思ったのです。
そしたら、その通り。 パッキャオは負けました。
多分、本当は勝っていたのでしょう。 でも、微妙な判定になったら新チャンピオンの誕生という、興行サイドからのストーリーは完全にあったと思いますね。 だからパッキャオはKOするか、もしくは圧倒的な優勢でしか勝てる余地はなかったのです、はじめから。
リマッチが取りざたされてますが、パッキャオは引退したほうがいいような気がします。
パッキャオのリベンジストーリー興行になるのでしょうが、どちらにしても1回きりの単発ストーリーです。
試合後のリング上、私が期待した光景は、伝説のパッキャオが、無名の若き新チャンピオンの手を上げて、称える。。。。世代が交代した瞬間の演出だったのですが。。。。。。
パッキャオは明らかに不完全燃焼の顔してました。
そして、最もいけなかったのは、新チャンピオンを祝福するムードが会場に無かったのではないか。それより、勝者を非難するムード、つまりパッキャオに同情するムードが強かった気がする。それはテレビの画面からも伝わってきた。
もしかしたら、このブラッドレーという新チャンピオン、顔が悪いこともあって、パッキャオの後継者とはなり得ない悪役かもしれない。 そうすると、次なるストーリーは、英雄パッキャオの復活リマッチということになってしまうのだが。。。。
ボクシングのプロレス的見方でした(笑)。
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